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2025年7月31日
夏の平均気温は、年々上昇傾向にあり、特に近年は記録的な暑さとなる年が増えています。長野県の夏も、猛暑日が増え、かつては熱帯夜になることはほとんどありませんでしたが、近年は熱帯夜になることも珍しくなくなってきました。
そもそも夏が暑い理由は、太陽の位置が高くなり、日差しが強くなるからです。
このとき、太陽光には熱を感じさせる「赤外線」も多く含まれており、私たちの体や地面を温めます。
さらに日が長いため、地表に長く熱が加わり、気温が上がりやすくなります。
また、夜になっても暑さが続くのは、アスファルトや建物の壁が日中に太陽の熱を吸収・蓄熱し、輻射熱として放出するためです。
この暑さに対抗するために開発された塗料があります。
それが「遮熱塗料」と「断熱塗料」です。
前置きが長くなってしまいましたが、この2つの塗料について説明していきたいと思います。
遮熱塗料(しゃねつとりょう)とは、太陽光に含まれる熱エネルギー、特に赤外線を反射して、建物の表面温度の上昇を抑える塗料です。
屋根や外壁に遮熱塗料を塗ることで、太陽からの熱を効率よく反射し、室内温度の上昇を軽減できます。これにより、エアコンの使用を抑えられ、省エネ・電気代の節約も期待できます。
表面温度を抑える
夏場に60℃以上にもなる屋根表面温度が、遮熱塗料を使うことで10〜20℃下がるケースもあります。
室内温度の上昇を防ぐ
屋根裏や2階の部屋が暑くなりにくくなり、体感温度の改善につながります。
エアコン効率アップ・省エネ
室温が上がりにくいため、冷房の設定温度を下げすぎる必要がなくなり、電気代の節約が期待できます。
建材の劣化を抑える
温度上昇が抑えられることで、建材への熱ダメージが減り、建物の長寿命化にも貢献します。
断熱塗料(だんねつとりょう)とは、建物の表面に塗ることで、熱の移動を抑える効果を持つ塗料です。
外気温の影響を受けにくくし、夏は涼しく、冬は暖かい環境を保ちやすくなるのが特徴です。
塗膜に熱を伝えにくい中空ビーズなどの断熱素材が含まれており、外からの熱が室内へ伝わるのを防ぎ、室内の熱が外へ逃げるのも抑えます。
夏の暑さを和らげる
外からの熱が室内に伝わりにくくなるため、室温の上昇を抑えることができます。特に屋根裏や2階の部屋が快適になります。
冬の暖かさを保つ
室内の暖気が外に逃げにくくなるため、冬でも暖かさをキープ。暖房効率が向上し、冷え込みを軽減できます。
冷暖房効率の向上・省エネ
室内温度を安定させやすいため、エアコンや暖房機器の負荷が減り、電気代の節約や省エネに貢献します。
結露の抑制
壁や天井が外気の影響を受けにくくなり、温度差による結露が発生しにくくなります。カビや劣化のリスクも減らせます。
住まいの寿命を延ばす
急激な温度変化や結露による劣化が抑えられ、建物の構造材や断熱材の長持ちにもつながります。
2つの塗料を比べるとこのような違いがあります。
遮熱塗料と断熱塗料は、どちらも建物の快適性を高め、省エネにもつながる優れた塗料です。
それぞれの効果や住まいの環境に応じて最適な塗料を選ぶことで、冷暖房に頼りすぎず、心地よい暮らしを実現することができます。
外壁・屋根の塗り替えを検討中の方は、ぜひ遮熱・断熱塗料の導入を選択肢に入れてみてください。
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